STORM TUESDAY
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11月最初の日曜日。この日はまたまた縁あって鈴鹿でレースの撮影だった。
汗ばむ陽気のなか順調に撮影。が、しかし、やがて空が真っ黒になっていくと、当然雨が降ってくる。めったに使わないレインカバーを装着し、カッパは着るのが面倒だったのでそのままの格好で撮影を続けた。さすがにベテランカメラマン勢はポンチョでキッチリ身を隠していたが、おれはカメラだけ隠して格好は午前と変わらぬTシャツ姿。「寒くないの?」と聞かれたが、べたつく感じが嫌なんですよ。
お昼には、先日引退を発表した中野真矢選手が引退セレモニーを行った。長いこと世界で戦ってきた選手だったが、ここ数年は結果が伴わず、新たなマシンで新カテゴリーに挑んだ今年もいいポジションにいながら転んだり、怪我が長引いたりといいところがなく、結果らしい結果は残せなかった。欠場の穴埋めのライダーがいきなり入賞したこともあり、モチベーションも保てなくなってしまったんだろう。
世界という舞台で10年間戦い続け、好成績を収め続けた中野選手。来年の巻き返しに期待をしていただけに残念でならない。またレースが寂しくなってしまう。
お疲れ様でした。
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坂内が終わり、すっかり呆けた感のあるおれです。皆さん、お久しぶりっす。
先日、NHKで電気自動車についての展望がどーしたとかいったリポートが放映されていた。エンジンほど構造がややこしくないため、中華なメーカーがずいぶん台頭しており、「どーする!?ニッポン!」みたいな論調だった。
あいも変わらず矢鱈滅鱈喧伝されるco2削減や、オバマが打ち出したグリーンニューディール政策やハトヤマによる壮大な打ち上げ花火により、すっかりガソリンエンジンは悪者扱い。「化石燃料はあと何十年で無くなってしまう」と、何十年も前から言われているが(笑)、なにしろガソリンの先行き怪しいよってんですっかり世の中電気なのね。いっそ原子力の車でも開発しますか(爆)。
でもさぁ、電気自動車って音がしねぇじゃん。
で、先日縁あってスズカサーキットに行ったわけなんですわ。ファン感謝デーってやつで、レーシングカーやバイクの展示なんかが行われていたのね。
わりかし人気のあるGT選手権ってレースがあるんだが、この日はそれに参戦している車が数台展示され、コースを走ったりなんかもしていた。4輪のレーサーを間近で見るのは、実はおれ初めてだった。展示車両の周囲にわらわらと集まったファンに囲まれ、スタッフが運転席脇でゴソゴソしている。やがてモーターが回る音がしたかと思いきや、アズスーンアズ、今までに聞いたことも無いようなとんでもない音量の排気音が鳴り響いた。周りのファンらは耳をふさぎ、子供たちは悲鳴をあげて泣き叫ぶ(笑)。これにはおれも驚いた。こんなに騒々しいのね。
やっぱ音、大事ですな。
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おれの走行が終わるのが朝の7時過ぎ。レースの残り時間を考えると、これが最後の走行になる。灯りで照らされたピットにいるとわからなかったが、コースはかなり明るくなっており、コースのいたるところにそれぞれのバイクから落下した様々なパーツが散らばっている。われわれの芋樽号も知らないうちにサイドカバーをなくしてしまった。幸い右側だったため(左側カバーはエアクリボックスの蓋を兼ねている)、走行にはまったく支障はない。
すでに3時間以上走っており、それに加えてマトモに寝てもいないので、さすがにしんどくなってきた。走り始めた直後は「さっさと終わってくれ」とばかり思っていた。だが、4周目を超えて体もほぐれてくると、走ることが楽しくて仕方がなくなってきた。「この時間がずっと続けばいいのに」とピットサインを無視して走り続けようとも思ったが、それでは次に続くライダーに申し訳無い。後ろ髪を引かれる思いで最後のラップを消化して後に続くペドロサにバトンタッチした。
川渡りでずぶずぶになったウェアを脱ぎ捨てる。大きくため息をついて椅子に倒れこむ。あとは、皆が無事に走りきってくれることを願うばかりだ。
われらが偉大なる将軍さ、じゃなかったTA中代表だが、残り時間を考えるともう走る時間がなくなってしまった。引き続き記録係をお願いしたが、悪いことをしたなぁ。来年はぜひチェッカーをくぐってもらおう。
最後のライダーは、今回助っ人として急遽参加をお願いしたJバード氏だ。赤組内ではもっとも速くて安定した走りを見せてくれた。順位は20時間を経過した時点で14位にまで回復しており、さらに順位が上がることを期待したのだが、他のチームも最後には速いライダーを投入してきており、順位は変わることいは無かった。
ゴールの時間が近づいて、参加者やピットのメンバーがぞろぞろと集計ポイントに向かい始める。序盤のトラブルを克服した青組は2位に10周という圧倒的な差をつけて快走しており、あと10分というタイミングでピットに入り、昨年同様逆コスプレといったいでたちでラストラップに突入していった。
「あと1周!」とJバード氏に声をかける。オープンフェイスヘルメットのJバード氏は、少しだけ表情を緩めつつ、最後のラップに突入する。集計所ではやがてカウントダウンが始まり、ついにチェッカーフラッグが振り下ろされた。
田中麗震愚赤組 138周 14位
田中麗震愚青組 168周 総合優勝
相変わらず細かなトラブルが続出したものの、後半はほぼノントラブルで走りきった。夜間のストップが悔やまれるが、これはキャブレターの問題と練習不足が原因であろう。事前にメンバー全員にマシンに乗ってもらうことが不可欠だ。今回はタイヤの交換を見送ったがこれは正解。しかしライトの取り付けで若干手間取ってしまったので、ライトの改良を含め対策しなければならない。そして最大の問題は、やはりキャブレターだ。もう一度すべてを見直して、完璧な状態に仕上げなけれればならない。
今回で6回目の参加となった芋樽号。その名の通り、まさにIMMORTALな走りを見せてくれた。走り始めてすぐキャブが張り付いた時には、よっぽど乗り換えを真剣に考えたが、こりゃどうも来年もコイツで走ることになりそうだ。今年もおつかれさん。そして、ありがとう、相棒よ。
以下、心に残る光景をアップ
レースの翌日、海外出張に行ったペドロサ。行き先はもちろんスペイン?
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代表TA中氏のレスキューに向かったSβが、しばらくすると笑いながら帰ってきた。トラブルの内容は…本人の名誉のためにここでは伏せておくとしよう。その後、今度は転倒でライトまで壊してしまったTA中氏。意気消沈の表情でピットまで帰ってきたのは言うまでもない。ここで約40分のロスとなってしまい、順位も24位付近にまで落ちてしまった。
エアクリーナーの交換やアクセルワイヤーへの「これでもか!」といわんばかりの注油でアクセルの動きは何とかマシなレベルになってきた。ローテーションはひとまわりして、ふたたびおれが走る番になった。
真っ暗闇の中、自分のライトのみを頼りにコースに突入する。コースにはすっかり轍が出来上がっており、スタート時に比べるとずいぶん走りやすくなっている。「夜走るのは怖いでしょ」とよく聞かれるが、じつは意外に怖さを感じることは無い。暗いぶん余計なものに気をとられることが無く、思いのほか安心して走ることができるのだ。一緒に走る他のバイクの灯りもあるので、オバケや夜叉が池のお姫様にも会うことはないのです。
10周のノルマをノントラブルで終えてペドロサにバトンタッチ。その後もトラブルは無く順調に周回が重ねられていった。Jロウ、Jバードもやはり安定したペースで走り続け、ふたたびTA中氏にバイクがゆだねられた。
ピットの全員が手に汗を握りながらTA中氏の帰りを待つ。タイムは10分を超え、誰かが、「もうすぐ帰ってくるはずだ!」と怒鳴る。誰もが瞬きさえ忘れてコースを凝視する。やがて、ゆがんだライトカバーとヘルメット越しのメタルフレームがわれわれの目の前に現れた。ピットには歓声が渦巻き、中には涙さえ流すものがいた…というのはおおげさだが、それほど緊張した瞬間であったのだよww
TA中氏は無事ルーチンをこなし、おれの3回目の乗車がやってきた。時間は朝の5時半。東の空がほんのり白み始めていた。
トラブル続出の青組だったが、なんとか首位の座をキープしている。しかし、クラッチの交換を経てようやく落ち着きを戻したかに見えたものの、その後もパンクなどがあり、なかなか2位以下に決定的な差がつけられない。しかし朝方になって徐々に2位以下に差をつけはじめ、2連覇が現実的になりつつあった。
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キャブの不調にイライラしながら、なんとかノルマをこなそうと周回を重ねる。そういえば、明確なノルマは作っていなかった。いったい何周まわればいいんだろうか。準備運動をまったくしていなかったこともあり、アクセルを握る右手がしびれ始めてきた。ところどころで変な挙動も出始めて、ついにピット裏手のガレ場で切り株にヒットして転んでしまった。
ほうほうの体でピットに到着し、続くペドロサ青年にバイクを託す。ペドロサはやはりキャブの不調に悩まされているようで、2度ほど転倒してしまったようだが、それでも大きなロスもなく周回を重ねてくれた。バイクがこんなんで申し訳ない。
ペドロサの後はJロウ氏。昨年の2DAYS以来のオフロード、いや、もしかしたらバイクに乗るのも1年ぶりじゃないかと思われるが、何事も無かったようにきっちり同じタイムを刻み続ける。しっかし、つくづく不思議な人である。Jロウ氏の次は坂内の裏管理人、Jバード氏。このライダー交代のピットインついでに夜間用のラリーライトも装着しておいた。
ところで、今回もわれわれ田中麗震愚は2チーム体制でエントリーした。もうひとつのチームは昨年総合優勝を果たし、連覇を目指す青組である。坂内オールスターといってもいいほどの面子で望んだこのレースだったが、スタート前からマシンにトラブルが続き、7時間を越える頃にはついにクラッチが悲鳴を上げてしまった。メンバー総出で修復を手伝い、30分ほどのタイムロスでコースに復帰していった。磐石と思われた青組だったが、連覇への黄信号がともってしまった。
坂内の住人と化しているJバード氏だが、その走りはさすがとしか言うほか無い。調子の悪いバイクながらも8分台というタイムを刻み続けている。うーむ、赤にはもったいない(笑)。
そしてローテーション1回目の最後にして、われらが代表、TA中氏が登場した。メタルフレームめがねが、知能派たるTA中氏のキャラクターをあらわしている(笑)。坂内2DAYSにはおれと同じくらいの回数を出場しているTA中氏。昨年は夜中に30分以上帰ってこなかっただけでなく、今年はまったくオフ練していないということもあり、ヒヤヒヤしながらコースに送り出したのだが、とりあえず1周目は無事に回ってきたようでほっと胸をなでおろした。TA中氏が2周目に突入して、もうすぐ帰ってくるようなころあいになった頃、青組のライダーが突然ピットに飛び込んできた。
「代表がダンロップ前で止まっている」
坂内の長い夜が、始まった。
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日が変わった直後、荷物とバイクでぎゅうぎゅうづめの車で出発する。途中ガソリンを購入しつつ、坂内へと続く真っ暗な道を走る。高速道路ではバイクを載せたトレーラーに追い抜かれ、否が応でも気分が高まってくる。
朝3時半頃坂内に到着。すでにたくさんの車が到着している。荷物だらけでリクライニングができない座席で眠ろうとするものの、興奮して眠ることができないまま空が白み始める。いつもの坂内前夜だ。
ゲートオープン後、ピットの設営とバイクの最終チェックを大急ぎで行う。オイルの交換がまだだったので、R介君協賛のワコーズ4CRを注入(ありがとうございます)。
これが本番仕様のわがMD22(芋樽)。やっぱ、かっこいいなぁ(笑)。
さて、今年もスタートを担当することとなった。スタートはルマン式で、国旗が振り下ろされるとコースの反対側のバイクまで駆け寄ってスタートするのだ。
そして11時25分、果てしなく長い24時間が始まった。
エンジンはキック3発目で始動。だが今年はキック始動のバイクが少なかったのか、思いっきり出遅れてしまった。しかし1コーナーまでに集団に追いつき、コーナー侵入でやや強引にねじ込む感じでさらに数台をパス。あまり熱くなって無駄に消耗しないよう心がけつつ、1周目を消化する。今年のコースは、コース後半の川原ストレートがキャンセルされて、脇のガレ場を抜けるルートが設定されていた。大きな石にやや面食らったが、走りやすいラインもすぐに見つけることができた。じつに順調な出だしである。
だが、3周目を終えた頃から、危惧していた不調が現れた。以前より悩まされ続けているキャブレターの張り付きであった。
チーム員に的確かつ厳しい指示を飛ばすTA中代表W
メンバー最若手のペドロサ青年の走り。オフ経験は少ないものの、その飲み込みの早さと積極性には感心するばかり。
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さて本日も芋樽号(MD22のことね)にかかりっきり。とはいえ大掛かりな作業はすでに終わっているので、今日は様々な部品を取り替えたり取り付けたり、そのほかこまごまとした作業を進めた。
唯一残っていた面倒な作業は前後ホイールのベアリング交換だった。「少々ゴリゴリするような気がするが、まあ、いいか」などと思っていたが、「あー夏目くん、手伝いに行きますわー」と、田中麗震愚代表(笑)T中氏が仕事を休んでまで手伝いに来てくれたのでベアリング交換をお願いすることにした。
そんなこんなでまだ日が高いうちに作業は終了した。坂内前にこれほど余裕があったことが、今までにあっただろうか?いや、無い(反語)。
夜になり、昨日急に決まった撮影に出向く。いったん帰宅し急いで写真を電送し、そして入浴、んでもって坂内へ向けてレッツゴーである。
皆さん、応援よろしくお願いします。
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