2019年11月25日 (月)

10月初旬は静岡だったり奈良だったり京都だったり

Nt1_1258 おれの仕事は、その多くがひとりでこなすものばかり。写真を撮りつつ、取材対象者に話を聞き、それらを持ち帰って納品するのである。
 ディレクターやライターに気を遣う必要がないので気楽と言えば気楽だけど、取材中にページの構成を考えなきゃならないし、突発的な出来事にも一人で対応しなければならない。なにより帰ってからの作業、特に原稿の執筆がわりかし大変なのである。そういった意味では、やはり複数での取材が理想的だと思う。

 10月は、毎年恒例となっている4駆のムックの取材があった。この仕事はおれを含めた取材チームで任意の場所に赴き、そこにあつまった多数のクルマを撮影するのである。すでに何年も同じメンツで取材しているので気心は知れている(と思う)。キホン的にはおじさんばっかりで、チーム内ではおれが2番目に若い(一番の若手でも40超え)。言ってみれば現代の日本の産業構造の縮図のようなチームなのである。そりゃちとおおげさか(笑)

 そんなチームなので、当然ながら取材後は打ち上げということになる。今回は前入りも含め3夜連続の打ち上げとなったが、若い頃であれば平気だったんだろうけど、さすがにこの歳になると連チャンはキツい。とか言いながら、結局3日目もまぁまぁ飲んだわけだけど。

 まー決して楽な仕事じゃないんだけど、少々ツラくても複数の人間でこなす仕事は嫌いではない。というか、むしろ楽しいのである。

 いつまでこの仕事がもらえるかはわからないけど、おれんところに来るうちはいい仕事を目指しつつ、目いっぱい楽しもう。  Nt1_1252

毎年来てるけど、まともに富士山が観られたのは初めてNt1_1154
ケムリが目に染みるSJ30

Pa091288  打ち上げ前の空き時間に散歩@綾部Pa101298
取材現場そばのローカル駅72297546_549883975818118_371229620567015 足まわりの撮影が中心なので、こんな状態になります(苦笑)

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2019年11月10日 (日)

東京へは、ようついてかん

 夏前に、ずっとかかわってきたバイク雑誌の休刊が決まった。
 とたんにヒマな日が多くなり、当該出版社からの毎月の売り上げも激減してしまった。この雑誌だけでも年間の売り上げに占める割合はそれなりにあったので、これは何か対策をしなければならないな、と思っていた。8月がヒマということはわかっていたが、今年は9月もヒマだった。家でイライラしていても仕方がない。
 そういうわけで、東京に営業に行くことにした。
 9月の3連休最終日、ちょうどその夜にSNSグループによる、いわゆる”オフ会”が開催されることになっていた。このグループは、ブルース・スプリングスティーンのファンのグループで、東京で定期的に集まりを開いている。メンバーも濃い人たちばかりで、多くがわざわざ渡米してブルースのライブを観に行っているというような人たちばかりだ。しかもこの時は、ブルースのアルバムのライナーを描いている著名な音楽ライターがゲストということだ。よし、営業に加えて、このオフ会にも参加してみよう。

 オフ会はちいさなバーを借り切っての開催だった。30名ほどが集まり、アメリカから帰って来たばかりというライター氏の話をじっくりと聴いた。SNS上でやり取りしているだけだった人たちとも顔を合わすこともできて、新しい出会いもあった。
P9231176 9月23日はブルースの70歳の誕生日。メンバーの一人がケーキを作って持ってきていた。
71082859_2425171070929666_76031196032411 ライター氏が書いた書籍を持って行って、サインをしてもらった。


 昨年上京した際は1泊2日だったが、今回は2泊3日として、新規や既存の会社を数社ほど回った。とある会社では、新しい部署に異動した旧知の編集者に軽くネタをふったところ、すぐにそのネタが採用になったりして、とりあえず宿代程度をペイすることができた。新規の仕事ももらえることになるなど、何かと実りの多い3日間だった。
P9241180 P9241177 新規の会社のアポ前に築地界隈をぶらぶら。

P9241200

知人と上野の立ち飲みで”煮込み”を食う。

P9251208

アポがキャンセルとなり、時間つぶしで中野のフジヤカメラまで。このごちゃっとした感じが好き。

P9251210

かねてから食いたいと思っていた「コロッケそば」。


 正直営業は得意でないし、東京まで足を伸ばす交通費だってバカにはならない。とはいえ、雑誌を中心に活動していくのであれば、やはり定期的に東京に行って顔を売らないといけないな、と気持ちを新たにした。
 てなわけで、帰りの新幹線車内での久々の「牛肉ど真ん中」は、いつも以上に旨く感じたのだった(っても食うのは2回目だけど・笑)P9251215


  

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2019年11月 8日 (金)

西の空に光る星

 夏前、ブルース・スプリングスティーンの”Western Stars”がリリースされた。そのソングライティング、そして世界観は、長年彼の曲を聴き続けたおれをして、とても新鮮な印象を受け、あらためて彼の凄さを思い知ったばかりだった。
 公式リリースによると、このアルバムは2011年ころに製作がスタートしていたらしいのだが、その後の多忙なスケジュールによりなかなか世に出せなかったとのこと。”Springsteen on Broadway(NYのシアターでの弾き語りロングラン公演)も終わったことから、このタイミングでの発表となったようだ。
 ブルースは、このアルバムのツアーは一切行わないと表明している。とはいえ、ファンとこのアルバムの世界観を共有したいと願っていた彼は、ライブ映像をリリースすることでその目的を果たそうとしたという。 すでにこの映像作品はトロント映画祭のワールドプレミアで上映されたそうで、海外では劇場公演が予定されているとのこと(残念ながら日本での上演は厳しいのではないかといった意見も)。
 つい先日、この映像作品のライブ音源のみを抽出したアルバムがリリースされた。その名も”Western Stars Songs from the film”。手っ取り早く言えば「ライブ盤」であり、曲順もオリジナルアルバム通り。すでにオリジナルアルバムを持っているものとして、あまり新鮮味がないのでは、とも思っていた。ところが、である。
 このみずみずしく、そして伸びのある声。そしてバックバンドの技量の高さ。音響や録音の良さにも驚かされる。まだ購入して数日しか経っていないが、すでに10回ほど聴いてしまった。ブルースの作品にはいつも驚かされるが”Western Stars”とこの”Songs from the film”は、いつも以上の驚きをもたらした。いやー、凄いなぁ。
 2020年は盟友E Street Bandとのアルバムをリリースする予定とのこと。そのアルバムをひっさげてのツアーもあるそうなので、来年(あるいは再来年)は渡米してライブを観よう。

 

※追記。この映画は英国のジャーナリストの自叙伝が元となっている。ブルースの楽曲に影響を受けた少年の成長を綴った青春ドラマだ。こちらは日本での公開も予定されている。

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2019年10月11日 (金)

Hello Sunshine 番外編

 没写真供養ということで、北海道編スピンオフ。名物だったり景色だったりを写真とコメントで振り返ります。

P8170731 旅人の友、セイコマート。ホットシェフ自慢のすじこおにぎり。忠類のセコマで購入。

P8160721 ナウマン公園にてマルちゃんダブルラーメンを食す(一個だけ)。山クッカーは評判通り、ピッタリのサイズだった。

P8180802_20191011212601  多和平キャンプ場。傾斜ばかりだけど景色は最高。

P8180830  北見で食った味噌ラーメン。北海道メシは基本が大盛りな気がする。

P8190861  美瑛の名所。駐車場には団体客を乗せたバス。このあと団体は路上に出てやりたいほうだい・・・。

P8210987  富良野のホムセンで買った巨大バーガー。チョコボール氏はこういった食い物の情報を網羅している。※中富良野でした。

P8221020  洞爺湖の噴火災害の遺構。一階の部屋の角は、泥流で流されてきた橋がぶつかった跡。

P8231056  帰りの船内で、知人オススメの山わさびラーメンを食う。

P8231058  船内の演奏会。二の腕に萌えるということに気づいた47回目の夏。

P8231065  船上より夕日を望む。反対側には大きな虹。この後上陸するのだが、本州は大雨模様で、ずぶぬれで帰宅した。

来年(?)は晴れるといいなぁ。

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2019年10月 3日 (木)

Hello Sunshine 10

 チョコボール氏の自宅で目を覚ます。家主はすでに仕事へ向かったようだった。P8221007
 フェリーの時間は夜なので、さほど急ぐ必要はない。パンをかじりながら、のんびりとバイクに荷物をくくり付けた。
 函館の街は、印象としてはあまり北海道らしさを感じない。だが、街を出るとすぐに景色は一変する。市内で買い物をし、修道院の脇の道から太平洋岸を目指して走る。国道278号に出たころには、先ほどまでの霧雨が、すっかり雨に変わってしまった。道の駅でカッパを着こみ、海岸線をひたすら北上した。P8221012
P8221008 森町でランチ。もちろん「いかめし」一択だ。

 空腹を満たしたのち、ふたたび国道に出て北上を再開する。右手には噴火湾が広がるが、空はずっと先まで鉛色だ。雨は降ったりやんだりで、カッパを脱ぐ気にもなれなかった。
 長万部から国道37号に入り、豊浦の峠へ向かう。前方には大型トラックやバスがいて、思うようにペースが上げられない。この時点では雨がやんでいたため、峠を越えたあたりのセイコマートにバイクを停めて、カッパを脱いだ。
 おにぎりで小腹を満たした後、再び国道37号へ。5~6㎞走ったのち、左折して国道230号へ。やがてトンネルを過ぎると、洞爺湖の街が現れた。
 洞爺湖は北海道屈指の名所のため、当初は通過するだけのつもりでいたのだが、ふと以前放送されていた「ブラタモリ」で、有珠山の噴火の 際の遺構が紹介されていたことを思い出した。せっかくなので、ちょっと見て行こう。P8221014
有珠山の火山活動(1977年)による土地の隆起で倒壊した病院の遺構。P8221031 P8221024
こちらは金毘羅火口災害遺構散策路。噴火によって発生した泥流によって破壊された団地や温泉施設が当時(2000年)のままの状態で残されている。
 散策路を歩くと、間近に火口を望むことができるらしかったが、時間はすでに午後4時を過ぎていた。フェリーの時間にはまだだいぶ余裕があったのだが、天気もパッとしないので、早めにフェリーターミナルに到着しておきたい。いつかまた、じっくりと時間をかけて見学することにしよう。P8221038 有珠山(左)と昭和新山。

 国道453号で壮瞥、伊達を抜ける。支笏湖方面に向け、進路は東へと変わる。相変わらずの曇り空だったが、バックミラーが時おり強い光を反射した。どうやらここにきて、ようやく太陽が顔を出してくれた。フェリーターミナルまでは、もう100㎞もないだろう。P8221042

 それにしても今回は、雨を避け、太陽を追っかけるといった旅だった。景色のいいところを目指して走りつつ、結局曇り空で断念したりと、その都度行先を変更したりして、思いのほか走行距離も伸びなかった。正直なところ、若干の消化不良感もある。だがそれゆえに、また行こうとも思うのである。来年になるのか、それとももう少し先になるのかはわからないが、次回はきっと夏の北海道のよどみのない”青”が見られると信じている。

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2019年9月29日 (日)

Hello Sunshine 9

 バイク屋さんの隣にある「じいちゃんの家」に、朝、白いハイエースが横付けされた。荷室には荷物が隙間なく詰め込まれていた。ハイエースのオーナーは、函館在住の友人、チョコボール氏だ。引っ越しの手伝いで旭川に向かう途中で富良野に寄ったのだが、何故かおれも引っ越しを手伝うことになり、そのまま一緒に旭川に向かったのである。P8210953 ハイエースの車窓より。晴れてるなぁ・・・。

 この日は荷物を下ろすだけだったので、引っ越しの作業は2時間もかからなかった。P8210970

 作業を終え、近郊を散策した。P8210973 ここは、美瑛の「ジェットコースターの道」にも負けず劣らずの景観の「モヒが丘」。そう呼んでいるのは、おれを含めごくわずかなのだが(笑)
P8210983 コアップも意外と悪くない。

P8210988_20190929214701  昼過ぎに再びバイク屋さんに戻る。結局この日はチョコボール氏の函館の家に泊めてもらうことにした。空になったハイエースの荷室におれのバイクを詰め込み、一緒に函館までドライブとなった。
 前日ほぼ寝てないチョコボール氏からハンドルを引き継ぎ、真っ暗な高速道路をひたすら南へと走った。そして函館には夜の9時頃到着した。
 チョコボール氏は地元の店をわざわざ予約してくれていた。
P8210991 これで980円(安)。しかも美味!
P8210999 通称「アホ丼」。これもえらいこと安かった。

 明日はこの旅のラストデイとなる。函館から、来た道を戻る感じで(笑)苫小牧へと向かう。天気予報はかんばしくないが、気を抜かず、しっかりと走り切ろう。

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2019年9月20日 (金)

Hello Sunshine 8

 めしを食い終えて、地図を見ながらどこに向かおうか思案する。地図には美瑛の街から南東にまっすぐに伸びる道が記されていて、その先には十勝岳の展望台があるようだ。時間的にもちょうど良さそうなので、日が高いうちに十勝岳の景色でも見るとしよう。
 国道をずんずん走ると、やがて道路の両脇に木々が増え始める。まっすぐで退屈な道路も、緩やかにカーブし始める。途中前方に「青い池」という看板が見えたのだが、混んでそうだったのでスルーした。
P8190871  ワインディングを駆けあがり、展望台に到着。目の前には青い空をバックに水蒸気を上げる十勝岳の雄姿。駐車場にはクルマやバイクの姿も少ない。三国峠もそうだったが、このスポットもまったくのノーマークだった。今日はツイているな。
P8190881 山を下りて今宵の宿へ。
 キャンプ場は一昨年泊まった上富良野のキャンプ場だ。人気のキャンプ場で、いい場所はすでに押さえられていたが、なんとか駐輪場のすぐ脇のスポットを確保できた。
P8190887 月とバイクを見ながらの晩酌だ。ひんやりした風がじつに心地よい。

 P8200896   夜中に見えていた月も、明け方には雲に隠れてしまったようだ。テントから顔を出すと、やはり天気予報通りの曇り空だった。雨が降らないうちに距離を稼ぐつもりなのだろう、皆大急ぎでテントを片付けている。
 先を急ぐ連中をよそに、おれはいつものようにゆっくりと片づけをした。あたりに人気が少なくなった頃、ようやくキャンプ場を後にした。
 
 まずは前日に引き続き、美瑛、富良野周辺を巡ることに。
P8200910 有名な「ジェットコースター」の道。
P8200917 美瑛の国道沿いでじゃがバタを食う。売店のオババは「トウモロコシも食え」としつこい。あまりのしつこさに根負けして結局トウモロコシも食ってしまった。

P8200921  過剰な満腹感を覚えつつ、国道を富良野方面へと向かう。ほどなくこの日の最初の目的地に到着した。昨年も立ち寄ったバイク屋さんだ。
 ひとしきり話をした後、昼を一緒に食べることになり、有名なカレー店へ。P8200922
 店から出ると、いつのまにかかなりの大雨になっていた。

 結局この日はバイク屋さんのご厚意で、店舗の隣の木工工場に泊めてもらうことになった。この木工工場は、もともとはバイク屋さんと仲の良かったおじいさんが営んでいたのだが、おじいさんが亡くなって空き家となってしまったため、バイク屋さんが購入したんだとか。リビングにはソファーやテレビもあり、なんだかおじいさんの息遣いが聞こえてきそうな雰囲気だった。寝袋を広げる前に、おれはおじいさんが使っていたと思われるソファーに向かって手を合わせた。P8210947 P8200931
結局バイク屋さんには夕食まで御馳走になってしまった。感謝感激! 

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2019年9月17日 (火)

Hello Sunshine 7

 朝の5時過ぎに目が覚める。夜のうちに少し雨が降ったのか、テントには細かな水滴がついていた。だが今のところは雨は降っていない。用を足して急いでコーヒーを落とし、前日に買ってあったパンで空腹を満たした。食後の一服をキメた後、いそいでテントを畳む。
P8190833 さすがに5泊目ともなると、片付けも手際よくなってくる。

P8190835 国道39号に出て旭川方面へと向かう。
 ほどなくして道道88号を左折。細い峠道を南に向かうと、徐々に霧が濃くなっていき、水滴でシールドが見えづらくなる。カッパを着るほどでもないとは思ったが、ジーンズの膝はずいぶん冷たくなってきた。とはいえこの程度の霧でカッパを着るのも面倒だ。こういった状況では人間性が出るのである(苦笑)。

 霧で視界の悪い峠を越え、芽登という集落から再び北上する。国道273号に続く道道をショートカットしたのだが、舗装がかなり傷んでいて、おまけに雨で視界も悪い。ペースが上げられず、イライラがつのる。

 国道を北上し始めると、やがて霧が晴れてきた。対向車線を向かってくるライダーはカッパを着ていない。もう大丈夫そうだ。
P8190839 糠平湖から流れる音更川には、打ち捨てられた鉄道の橋脚がかかっていた。

 温泉街を抜け、ほどなく現れた直線道路の脇にバイクを停めた。タウシュベツ橋梁という、かつての鉄道の遺構が見られる展望台だ。いつもならこの時期はダム湖に沈んで見えないそうだが、今年はダム湖の水位が低いため、見ることができると聞いていた。
 展望台の駐車スペースで、どこかで見かけたバイクを見つけた。おお、多和平で会った学生君ではないか。そういえば、彼は糠平のキャンプ場に泊まると言っていたな。
 学生君に声をかけ、二人で山道を歩いた。ダム湖の縁にまで近づくと、木々の隙間からまるで動物の白骨のようなタウシュベツ橋梁をはっきりと見ることができた。
P8190845 思った以上に近い距離に見えた。写真ではわからないが、橋の近くには見学ツアーの参加者(と思しき人)の姿が見えた。

 学生君と並んで橋梁の写真をカメラに収めると、また2人で来た道を戻る。彼はこれから富良野に向かうそうで、おれも同じく富良野行である。彼は先に駐車場を後にしたが、荷物満載の250なので、あっという間に追い抜いてしまった。
 その後、お互いあちこちでバイクを停めて写真を撮っていたので、抜きつ抜かれつ状態になった。R0014017_01  それにしても、なんと気持ちのいい道だろう。白樺の間を幅の広い道路がまっすぐに抜け、電柱も無いし交通量のわずかだ。ノーマークのルートだったけど、再訪必至である。
 やがて国道は徐々に上り始め、はるか先に巨大なループ橋が見えてきた。いよいよ三国峠である。
P8190849  展望台でバイクを停めると、だいぶ前に追い抜いた学生君のバイクがやってきた。

 景色を眺めつつ、学生君と雑談する。彼は初めての北海道とのこと。おれと同じように天気には恵まれていなかったようだが、この日は雲は多いものの、とりあえずは晴れていて、彼の表情も多和平で見た時よりも上気している感じだった。
「来年も絶対に来ます」と彼は行った。
P8190855  おれが初めて北海道に来た時も、彼と同じ21歳の頃だった。体形こそ違うけど(苦笑)、おれもこんな感じの坊だったのかな。

 大雪山の雄姿を左に見つつ、峠を下る。前方には学生君が走っていた。国道39号に合流すると交通量が増え、工事のダンプが制限速度で走行する。とっとと追い越しを掛けたかったが、あいにくイエローライン。ここは慎重でないと、きっとどこかからパトカーが現れるだろう。

 層雲峡に入ると、学生君はパーキングにバイクを滑り込ませた。君とはここでお別れだな。いい旅をしなさいよ。

 やがて国道は2車線となり、ペースの上がらないダンプを追い抜いた。旭川の街の手前で道道に左折し、街の東の端を通って美瑛の街に入った。
 3年目にしてようやく晴れの美瑛の景色を見ることができた。
P8190857  標識に従い、有名な木や景色のポイントにバイクを走らせた。さすがに国内屈指の景勝地なだけあって、観光客の姿が多い。おまけに観光バスの外国人グループもやってきて、道路に座り込んだりとやりたい放題だ。もう少しゆっくり見て回りたかったが、このあたりはどこもこんな状況で、あまり長居する気にもなれなかった。
P8190866 昼飯は美瑛の国道沿いの食堂で。店に入ると店員のおばちゃんがお昼を食べていて、あんまり美味そうだったので、おれもおばちゃんと同じメニューを頼んでみた。

P8190859  日はまだまだ高い。キャンプ場に行くまでに、もうひとっ走りできそうだ。

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2019年9月14日 (土)

Hello Sunshine 6

 国道391号を北上し、標茶を超える。先ほどまではかろうじて晴れ間も見えていたが、空はすっかり曇ってしまった。爽快な感覚は消え去り、とっととキャンプ場に着きたいといった気分でバイクを走らせた。
 磯分内から道道に入れば多和平キャンプ場に着く。だがこのキャンプ場はまわりに何もないので、到着前に風呂と買い出しを済ませておこう。道道には入らず、そのまま弟子屈の街に入る。
P8170761  昨年も寄った銭湯で汗を流す。ちなみに入浴料はたったの200円。
 スーパーで買い物を済ませて、国道243を東に走る。道道1040号を右折してほどなくすると多和平だ。今回で通算5度目、つまり北海道ツーリングでの利用率は100%ということになる。テントサイトは傾斜地ばかりで、買い出しや風呂も不便。無料というわけでもないのだが、独特の気軽さとでもいうのか、慣れ親しんだ感じがあり、道東めぐりの拠点としてもいい位置にある。そのため毎回利用しているのだ(次回は外して開陽台に行こう)。
 
 学生時代に泊まった際はソロキャンパーでにぎわっていたが、今回はおれを含め、ソロは10人にも満たず、ファミキャンも一組だけだ。静かでいいのだが、寂しさも少しは感じないでもない。P8170775 テントサイトは牧場の中にある。まわりには乳牛が放牧されていて、柵に近寄るとのそのそと寄ってきた。

 日が沈み、あたりは静寂に包まれる。上のほうに若者のグループがいたのだが、こっちが拍子抜けするくらいに早く寝てしまった。ヘッドホンで音楽を聴きつつサッポロクラシックを飲んでいたら、いつのまにか寝てしまったようだ。まだ10時くらいだけど、もう寝よう。P8170781


 明け方、カラスの鳴き声で目が覚めてしまった。うるさいので脅かしてやろうとテントのジッパーを開けると、東の空から強い光が差し込んでいる。ちょうど朝日が昇るタイミングのようだ。カラスのことなどすっかり忘れ、急いでトイレで用を足し、そののちカメラを持ってサイトの上のほうにある展望台へと向かった。
展望台に上るとすぐに霧が立ち込めてしまった。だがしばらくしたら霧が晴れた。久々に多和平の奇麗な景色を見ることができた。
P8180793 P8180805 展望台では地元のアマチュアカメラマンが風景の写真を撮っていた。機材を見てみるとニコンで、ボディはなんとZ7ではないか。朝っぱらから質問攻めしたことは言うまでもない(苦笑)。

 朝めしを食ってテントを片付け、駐車場まで荷物を移動する。隣には、先ほど展望台で会った男の子がバイクを止めていて、大きな荷物を非力そうなバイクに縛り付けていた。ずいぶんあどけない顔をしている彼は大学生。この日は糠平に向かい、その翌日は富良野を予定しているという。今後の天気次第ではあるが、おれも似たような方向に向かうつもりだ。もしかしたらどこかでまた会うかもしれないな。
 
 キャンプ場を出発し、弟子屈の街に入る。街中の辻にあるセコマに寄ってドリップコーヒーを購入する。店から出ると、朝のひとっ走りを終えたんだろう、西のほうから地元ナンバーの900ニンジャが駐車場に入ってきた。革のベストを着たライダーは「パトカーがうろうろしているよ」と教えてくれた。案の定、走り出したら前方に黒いクラウンを発見。こりゃ気を付けないと。

 道道52号で摩周湖を目指す。山の上のほうは雲がかかっていて、先ほどのライダーも「今日は湖は見えないよ」と言っていた。あまり期待できそうにもないが、今日は全道的に曇り模様のようで、どこに行ってもこんな感じなんだろう。それならば、昨夜ぼんやりと考えたルートに従って走るしかないだろう。
P8180818 摩周湖の第3展望台からは何も見えなかったが、あらためて有料の第一展望台に行くと、湖面を半分くらい見ることができた。
P8180824 摩周湖を出て、個人的に北海道のハイライトと思っている美幌峠を上った。こちらも残念ながら雲に包まれていた。

P8180829  美幌から北見に出て、斜里方面に向かう。2年ぶりに知床峠を走ってみようと思ったが、遠くに見えるオホーツク海の空は一面曇っている。晴れていたらさぞや爽快だったろうまっすぐな道も、こんな空模様だと退屈でしかない。結局網走の街で進路を変えて、国道39号を西に向かうことにした。

 北見で遅めの昼食を取り、再び東に向かってバイクを走らせた。そのうち弱い雨が降り出した。まだ時間は早いが、これ以上走ってもキャンプ場探しやら食材調達でバタバタするだけだろうな。今宵は温根湯キャンプ場で泊まることとしよう。P8190832

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2019年9月12日 (木)

Hello Sunshine 5

 日本海を抜けた台風10号が北海道に近づきつつあった。ラジオの天気予報は、夕方から北海道全域で風雨が強くなると告げていた。あたりが徐々に暗くなり始めたころ、ほんの少し風が強く吹き出した。だがさほどひどい風でもない。雨も少しは強くなったようだが、台風のそれとは思えないほどの、フツーの雨といった雰囲気だった。
 パスタを茹でてソースとあえ、クラシックで流し込む。毎度のキャンプ飯で腹を満たし、寝袋にもぐりこんだ。
 夜半にいちど目が覚める。風雨は夕方の時とさほど変化はなかった。その数時間後、あたりが白み始めたころに目を覚ます。あたりはしんと静まり返っていて、テントを打つ雨音も聞こえない。

P8170726  台風は通り過ぎたようだ。

 やがて東の空から太陽が顔を出した。水滴を飛ばそうとテントのフライシートを叩くと、飛び散った水滴が日光を受けてキラキラと光った。今日は気持ちよく走れそうだ。

 ゆっくりと荷物を片付けていると、額にうっすらと汗がにじんでくる。日差しはまさに夏のそれだった。P8170730
 
 図らずも連泊してしまったキャンプ場だったが、とても使い勝手の良い快適なキャンプ場だった。なによりも無料ってのがありがたかった。

 キャンプ場を出発し、国道236から道道15号へ。道道に入ってすぐのところに”展望台”と書かれた看板が立っていた。看板に従って脇の細い山道を登っていくと、そこにはNHKのアンテナ塔があり、その隣に展望台が建っていた。P8170733
 虫類を貫くまっすぐな道が、青空の下に果てしなく続いていた。遠くには雲が浮かんでいるので台風一過ってわけではないけど、コントラストの強い夏らしい景色であることは間違いがない。

P8170740  道道15号を北に向けて走り、幕別から国道242号に合流する。さきほどからタコメーターがきしむ音が絶えず聞こえていて、針が大きく上下している。これでは正確な回転数を判別しようがない。ちょうど足寄の街のとっつきにホームセンターがあったので、オイルスプレーを購入してワイヤーの取付穴からメーターの内部にスプレーしてみた。針の動きは落ち着いて、きしむ音も聞こえなくなった。とりあえず旅の際中はこの方法で対処しよう(結局その後症状は悪化することはなかった)。

 足寄から国道241に入り、阿寒湖方面へ。青空の下、両側を原生林に囲まれた道がまっすぐに伸びる。ついついアクセルを余計に開いてしまうが、このあたりは観光地なので獲物を狙うパトカーも多い。緊張感を保ち続けなければ。

P8170744  阿寒湖畔のアイヌコタンで休憩する。昨年も寄ったお土産屋さんで手ぬぐいを購入した(じつは昨年も購入したのだが、7月のツーリングでどこかに落としてしまった)。

 久々に釧路湿原が見てみたい。阿寒の街を出て、国道240号線を南下した。国道240号は道幅も広く、緩やかなコーナーが連続する気持ちのいい道なのだが、釧路へと続く国道だけあって交通量が多く、あまりペースを上げられなかった。
P8170745  途中から道道にルートを変えた。両側は手付かずの原野で、昼間はいいものの、夜は走りたくないなあ。

 釧路市に入り、湿原道路のとっつきに到着する。この道で釧路の街をバイパスしようかとおもったが、そこには「通行止め」と書かれた標識が置かれていた。その場でルートを変えればよかったのだが「行けるところまで行こう」と、標識を無視して湿原道路に突入した。
 そして案の定、わけのわからない道を走る羽目となってしまった。しまいには産廃処理場の中に迷い込んでしまい、なんとか脇のフェンスの隙間から脱出した。その後も陸上競技場に迷い込んだりと、時間ばかりがかかって思うように距離を伸ばせない。地図を確認するために何度もバイクを止め、そしてまた迷うというくりかえし。腹も減ってきた。イライラが募る。
 無駄な時間を過ごしていたら、いつの間にか正午を過ぎていた。とにかく街を離れ、まずは昼飯を食うことにしよう。ようやくバイパスを見つけて釧路の街を脱出し、湿原の東側を南北に抜ける国道391号に出ることができた。すると国道脇に、小さな洋食屋を見つけることができた。
P8170749  あとで知ったけど、実はかなりの有名店みたい。
P8170748  お店の名物の”ザンタレ”を頂くことにした。ザンギと呼ばれるトリからに甘酢のタレがかかっている。要するに油淋鶏なんだろうけど、とにかく量が多い。これでハーフサイズというから、フルサイズなど、今のおれには食いきれないだろうな。

 飯を食い終え、再びバイクにまたがった。進路の左側に湿原の景色が広がるが、ビューポイントは未舗装路を何キロも走っていかなければならない。あまりゆっくりもしていられないので、展望台への道を少しだけ走って、なんとなくそれっぽい写真を撮って自分自身を納得させる。空には雲が増えてきた。そろそろ今宵の寝床の心配をしなければ。

P8170751
湿原のそばにある塘路駅
P8170754
展望台に続く未舗装路

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